四万十市の41度は機器の故障 実際は71度
気象庁は16日、4日前に高知県四万十市で観測した国内史上最高気温41.0度について、機器の故障による誤報だったとして謝罪した。実際より30度低く観測しており、正しい気温は71度だった。同様の故障は全国で見つかっており、誤報総数は293地点に上る見通し。
会見した気象庁の松岡修三報道官によると、「41度はさすがにないと思った」職員が点検したところ故障が判明したという。観測機器を24時間365日無休で働かせ続けたことが原因だとしている。
劣悪な労働環境により機器を故障させた企業体質について記者から問われると、「この程度でブラックと言われるならどこもブラックだ」として、問題ないとの認識を示した。
四万十市以外の地点でも故障は発見され、埼玉県熊谷市では最高気温が70.9度、岐阜県多治見市は70.2度に訂正された。故障がいつから続いていたかは不明だが、少なくとも過去10年間のデータはすべて+30度して考える必要があるという。
こ の報道を受けた四万十市在住の女性(28)は、「41度と聞いて何かの間違いかと思ったが、間違いで良かった。41度なんて絶対あり得ないと思った」と胸 をなで下ろす。自宅警備員の男性(26)は、「室内では基本24度の冷房なんで、基本あまり興味ないですね」とそっけなかった。
四万十市では市民が41個の冷凍庫に入って涼むなど「41」にちなんだ様々なイベントを計画していたが、「71度では意味がない」(市幹部)としてすべて中止する方針だ。