「カニ風味かまぼこ」にカニ混入 メーカーが謝罪

「カニ風味かまぼこ」にカニ混入 メーカーが謝罪


写真=混入していたズワイガニ(1キロ2万円相当)

写真=混入していたズワイガニ(1キロ2万円相当)

北海道の食品メーカー「くっしゃろ食品」が、自社で製造・販売する「カニ風味かまぼこ」にカニを混ぜて出荷していたことがわかった。原材料にカニを表記せず、2010年頃から1000万個を販売していた。

同社によると、問題の商品は「カニ風味かまぼこ・Lサイズ10本入り」(300円)。本来は魚のすり身で作られるが、最高級ズワイガニ(1キロ2万円相当)を大量に混ぜていたという。2013年以降はすり身を一切使用せず、カニだけで製造していた。

発覚したのは、購入した客から消費者苦情受付センターへ寄せられた通報がきっかけ。「本物のカニの味がする。ニセモノではないか」「食べたいのはカニじゃない」などの内容で、6年前からおよそ100件近くに上るという。

くっしゃろ食品の高村社長は「すり身が手に入らない時、本物を使えば喜ばれるだろうと思い、安易な気持ちでズワイガニを使ってしまった」と説明。その上で「本物のカニを食べたくない消費者を裏切ってしまい申し訳ない」と謝罪した。

同社では、未開封の商品を持ち込んだ場合に限り、商品代金300円の払い戻しを検討。ズワイガニが混ざった方が原価が高く、よりカニの味わいが強いことに不満を持つ消費者に「誠意を持って対応していく」としている。