食事する将棋ソフトを開発 札幌電機大
札幌電機大学の研究チームは1日、自らの意思で食事をする将棋ソフト「烈王」を開発したと発表した。今月10日から浦安市で開催される「東京AIシンポジウム」で初披露の予定だ。
「烈王」は、スーパーコンピュータに匹敵する解析力を持つ高性能AI。相手に合わせた柔軟な指し手は「人間性を感じさせる」(関係筋)といい、すでにプロ棋士との対局が組まれるなど注目を集めている。
だが最大の特徴は、対局中に電力を消耗すると自ら食事をして「充電」すること。高性能AIに加え、箸を操るアームや食品を分解して発電する最新技術を搭載。わざとアイスを溶かして食べるなど対局相手を動揺させる心理テクニックも完備している。
同大によると、将棋ソフトとしての「烈王」は2年前にはほぼ完成。しかし、より人間性を高めるために「棋士の人間らしいエピソード」として語られる「対局中の食事」の実現に向け改良を続けていた。食事なら鰻重、おやつならキウイフルーツが最も効率的に発電できる「好物メニュー」だという。
開発リーダーの岡村教授は、「食事する将棋ソフトが普及すれば、わざわざ人間が将棋をする必要も無くなるのでは。棋士という仕事も機械で代替できる時代がやってくるはず」と語った。