税金滞納者に「血税」 献血義務化へ 西大阪市


写真=注射

写真=血税を納める納税者

大阪府西大阪市の議会は25日、市内の税金滞納者を対象にした「献血義務条例案」を賛成多数で可決した。血液を税金の代わりに提供する文字通りの「血税」に、市民からは戸惑いの声が多く寄せられている。

可 決された条例案は、資産の不足などで支払い能力が無いと市が判断した滞納者に、献血を義務付けるもの。滞納者の自宅を市の「血取人」が訪問し、その場で献血を行う。血液は病院などに売却することで、滞納分の補填に充てる考えだ。同市は市民税や固定資産税の納税率が全国最低(64%)で、深刻な財政難に陥っ ている。

市議会では、議長を除く議員35人中、賛成31人、反対4人。賛成派のある議員は「納税の義務を果たすためなら、身を削るのが国民の務めだ」と話す。

一方、市内で楽器店を営む男性は「ナメック星人には血が紫や緑色の者もいる。そういったマイノリティの存在をちゃんと考えているのか」と不安の声を上げた。

税制に詳しい日本御用大学の高橋彦麿教授の話
「血税という言葉には本来、徴兵令の意味もある。明治時代には血を採られると勘違いした農民による暴動、いわゆる『血税一揆』も起こっている。そう考えると、国際情勢が不安定な今、徴兵されるよりは幾分マシなのではないか」