歴史教科書に盗作疑惑 登場人物と年号が一致
日暮里出版が発行する歴史教科書の内容が、「他社の教科書と酷似している」とインターネット上で指摘されていることが6日、分かった。これを受け、いくつかの学校は使用中止を検討している。
酷似が指摘されたのは、日暮里出版の「日本史B(高校)」と文東出版の「高校日本史B」。時代の順序やイラストがほぼ同じだったほか、聖徳太子や黒船来航(1853年)など、登場人物と年号はすべて一致していた。
日暮里出版の教科書は文東出版の後に発行されており、ネット上では「完全にパクリだ」「言い訳できない」などの批判が相次いでいる。日暮里出版にも電話で「盗作ではないか」との指摘が1件寄せられたという。
これ以外に「世界史」でも盗作疑惑が浮上しており、一部の学校は「日本史B(高校)」を使用中止にする方針。「元ネタ」とされる文東出版も、販売差し止めなど法的措置を検討している。
日暮里出版側は取材に対し「内容は完全なオリジナル」と疑惑を否定。一方で「偶然一致したことは事実。ペリーの幼馴染みなど新たなキャラクターを登場させ、黒船来航も2000年代に修正したい」とコメントし、ラブコメ要素を加筆した全面改訂版を発行することを明らかにした。