新国立物置を建設へ デザインは一般公募
東京五輪の準備や運営のため神宮球場を使用中止とする計画に反発が強まっていることを受け、五輪運営協議会は19日、「新国立物置」の建設を決めた。今月からデザインを公募し、年内の着工を目指す。
当初の計画では、2020年5月から11月にかけて神宮球場内にプレハブ施設を設置したり、資材の保管場所として使用することを想定。だが、長期にわたって球場が使用できず、さらに代替案も示されないことから不満が噴出していた。
こうした反発を受け、協議会では「一般国民の理解が得られていない」として対応を検討。有識者を交えた会議を開き、神宮球場に代わる新しい資材置き場となる「新国立物置」を建設することで一致した。五輪専用の物置を建設するのは世界初の試みだが、「民意を尊重した結果」(会議出席者)だという。
デザインは一般から公募する方針で、「神宮球場ほどの広さがあること」や「一万人が乗っても大丈夫な耐久性」が応募の絶対条件。加えて「日本の伝統と未来の革新を感じさせるシンボリックなデザインが望ましい」としている。
協議会では今後、建設用地の確保のため、新国立競技場を半分程度の規模に縮小することを検討する。新国立物置の建設予算は1500億円規模を想定しており、新国立競技場の建設予算を削減して一部を賄い、残りは増税で対応する方針だという。