「VR保育園」設置へ 自宅にいながら通園可能
待機児童ゼロを目指す有識者会議は13日、バーチャルリアリティ(VR)を活用した保育園の設置を求める提言をまとめた。土地確保や騒音問題で保育園新設が困難となる中、環境に優しい「次世代保育園」として期待がかかる。
VRとは、映像や音を使ってリアルな仮想空間を作り出す技術。「VR保育園」は、お遊戯や遠足をVR体験できる専用ゴーグルを児童に装着させることで、自宅にいながら「通園」を可能にする。
有識者会議では、委員たちが専用ゴーグルの試作品を装着。「子どもの笑い声や泣き声が聞こえ、映る映像も目線が低い。幼稚園児に戻ったようで、むさ苦しい会議室にいるとは思えない」と性能を絶賛している。
「VR保育園」は実際に通園する必要が無いため、「集団行動が苦手な子どもでも安心して通園できる」(開発者)ことも特徴。没入感の高さから、現実逃避したい労働世代にも一定の需要が見込めるという。
今回の提言では、体験中の児童を監督する人員の育成と、数十人が一カ所で体験できる専用施設の必要性にも言及。これらの実現には3000億円が必要と試算し、社会保障予算を削減して捻出する案を示している。