東京五輪、沖ノ鳥島も会場に 推進委員会が意向

東京五輪、沖ノ鳥島も会場に 推進委員会が意向


東京2020推進委員会は13日、東京五輪について、一部の競技を沖ノ鳥島(小笠原諸島)で実施する意向を示した。「広範囲を会場にすることで一体感を高めたい」としている。

沖ノ鳥島は東京から1740キロ、硫黄島から720キロ地点に浮かぶ日本最南端の島。大小2つの岩から成り、岩の流出防止のため消波ブロックに囲まれている。満潮時には大部分が海に沈むため、灯台が一つあるだけだ。

田村委員長は記者団に対し「周辺海域は比較的温暖で水泳やトライアスロンに最適。干潮時には陸地でフェンシングや柔道、レスリング会場にできるスペースがある」と説明。来月にも推進委員会が取りまとめる「第一次競技報告書」に詳細を盛り込みたいとしている。

沖ノ鳥島周辺は獰猛な人食いサメが多数生息していることで知られるが、「フカヒレを都の特産品にすれば解決できる」と遠回しな表現で対策を示した。満潮時の対策としてコンクリート5000トンによる埋め立て案も検討中で、実現すればマラソンも開催可能になるという。

さらに「自衛隊の輸送機を使えば都心からたった5時間で行ける。2020年までに地下鉄も通したい。営団か都営かはこれから検討する」として懸念されるアクセスの難しさを一蹴。先日誕生した小笠原諸島の新しい島も選手村に活用し、「離島五輪」実現に向け全力で取り組む方針だ。