「夏休み延長法案」が成立 2月29日を廃止し8月32日新設へ


写真=プレイステーション2「ぼくのなつやすみ」に登場する、楽しい楽しい8月32日の日記

写真=プレイステーション2「ぼくのなつやすみ」に登場する、楽しい楽しい8月32日の日記

超党派の国会議員で作る夏休み延長検討委員会は31日、参院本会議に「学校における夏休み延長法案」を提出。民主党や自民党など与野党の賛成多数で可決した。これにより、明日は「9月1日」ではなく「8月32日」となる。

法 案は、4年周期で訪れる閏年(うるうどし)の「2月29日」について廃止を規定。その代わりに「8月32日」を新設することで、一般的に8月末日までとさ れる小中高の夏休みを一日延長する内容だ。それにより、太陽と暦のズレを修正する閏年の役割はそのままに、夏休みを「平和的に延長できる」としている。

本 会議での可決を受け、明日は暦通り「9月1日」ではなく、「8月32日」になる。これによる社会的混乱を防止するため、政府は8月32日新設の周知を徹底 する方針。日付の変わった午前12時と正午に国内すべてのテレビ、ラジオのチャンネルで野田首相自らが臨時ニュースを放送するほか、発行されるすべての印 刷物に訂正シールを貼り付けるという。

取りまとめにあたった、都立中野第五小学校5年3組の小野田輝明(おのだ・らいと)議員(11)は 記者団に対し、「宿題を一気に片付ける日に32日を使えるから、31日までは思い切り遊べてうれしい」と語り、「夏休みの宿題という名の暴力から、子ども の人権が守られた」と法案の意義を強調した。

夏休み延長検討委員会では、今国会中に「夏休みになって家に持ち帰ったはいいが枯れてしまっ たヘチマの植木鉢を無償でこっそり交換する法案」、「読書感想文でのあらすじをなぞる禁じ手解禁法案」などを提出する方針。今国会の閉会が迫る中で、出来 るだけ多くの法案を可決させたいとしている。
来夏には、最終目標である「夏休みの365日延長法案」の提出も視野に入れているといい、「終わらない夏休みってどんな気分なんだろう」(小野田議員)と今から興奮が隠しきれない様子だった。