裏口大学、正面玄関を設置へ 受験希望者殺到で

裏口大学、正面玄関を設置へ 受験希望者殺到で


写真=撤去されることが決まった、裏口大学の裏口

写真=撤去されることが決まった、裏口大学の裏口

私立裏口大学は24日、医学部キャンパスに正面玄関(表口)を設置すると発表した。これに伴い、玄関の役割を担ってきた通用口(裏口)は撤去される。

有名医大の不正入試疑惑が報じられた先月以来、上級国民の保護者から「数千万円でいいならウチの子も入れてやってほしい」などの問い合わせが殺到。すでに前年同時期比で200パーセント増となる480件に達したという。

この事態を受けて「数百人の受験生が殺到したら裏口だけでは捌き切れない」(入試広報課)と懸念する声は根強く、より広く大きな正面玄関の設置を求める声が上がっていた。20日には緊急の理事会を開き、来年度から「学力テストによる入学試験を実施する」(浦口学長)ことを決めた。

これにより、大人数の受験生が通行できるよう正面玄関が設置される。開学から貫いてきた裏口入学は廃止され、「数人が通るのにやっと」という広さしかない通用口(裏口)は撤去するという。

同大の裏口は「赤門に並ぶ」とまで言われた象徴的存在。大学OBからは「大学の伝統が失われる」と嘆く声も多い。父親が5千万円を出して同大医学部に裏口入学したという男性は「勉強も努力もせず、遊び呆けつつ入学するのが伝統。本気で受験勉強するなんて、裏口入学の本質が歪められる」と憤る。

自身の息子にも同大入試用に6千万円を用意していたというが、すでに国立裏口大学や、アメリカのナショナル・バックドア大学への進路変更も検討しているという。その場合の受験料は1億円に迫る見込みで、「これからが受験シーズン本番。3ヶ月で残りの4千万円を集めてみせる」と意気込んでいた。