「4分33秒」で野球部応援 滋賀の吹奏楽部

「4分33秒」で野球部応援 滋賀の吹奏楽部


画像=4分33秒なら静かな場所での応援にも最適

画像=4分33秒なら静かな場所での応援にも最適

大津琵琶湖高校(滋賀県)吹奏楽部の野球応援が注目を集めている。今夏の地区大会では全7試合でジョン・ケージの「4分33秒」を応援曲に採用し、野球部は初めて地区大会決勝に進出した。

「4分33秒」を採用したのは「吹奏楽部の練習音がうるさい」というクレームが近隣住民から寄せられたことがきっかけ。しかし野球部よりも長い一日12時間を超える猛練習を続けてきた。

吹奏楽部長の福地健太郎さんが「演奏の効果が出た」と語るのは地区大会準々決勝、1点を追う9回裏2死の場面。勢いと一体感のある「4分33秒」が球場に響き渡ると、連続本塁打が飛び出して逆転サヨナラ勝ちにつながった。

県内有数の強豪でもある吹奏楽部は全国吹奏楽選手権への出場も予定されていたが、「野球部に4分33秒を届けたい」(顧問の鈴木武雄教諭)との思いで出場を辞退。鈴木教諭は「野球応援に吹奏楽部は欠かせない。炎天下の演奏で部員はたくましさを増したようだ」と話す。

吹奏楽部は今秋から始まる全国大会の地区予選に「4分33秒」で挑む。「大津琵琶湖高校だからこそ奏でられる一体感と表現力を武器に、最高の『4分33秒』を披露したい」(鈴木教諭)という。初戦は県大会への出場を辞退した野球部が応援に駆けつける予定だ。