「お化け屋敷にお化けいない」 詐欺容疑で経営者逮捕


警視庁千駄木署は8日、祭りでお化け屋敷を経営し不当に利益を得たとして、経営者の桑原祐介容疑者(53)ら4人を逮捕した。桑原容疑者は「本物とは言っていない」などと容疑を否認している。

調べによると、桑原容疑者らは今月1日から千駄木ノース・ゲートパークで行われた夏祭りに出店。お化け屋敷を設営し、「恐怖!お化け集合」「戦慄のろくろ首が登場」「タコ男ついに現る」などの文句で客を集めていた。

しかし、入場した客が「拍子抜け」したことを不審に思い警察に通報。駆けつけた警察官がワクワクしながら入場して調べたところ、実際には本物のお化けやタコ男はおらず、すべて人が演じたり、全身にサラダ油を塗りたくってテカテカしたスキンヘッドの男だったことがわかった。

がっ かりした警察では「お化けがいると騙って興味を煽り、入場料を不当に得ていた」ことから詐欺行為と判断。経営者の桑原容疑者のほか、タコ男こと多胡八郎容 疑者(38)ら「中の人」3人も現行犯逮捕した。7日間の営業でおよそ200人が来場し、15万円程度を売り上げていたと見られる。

警察では「他にも5~6人の人影が見えた」との入場者の証言をもとに捜査を進めているが、桑原容疑者らは「スタッフは最初から4人しかいない」と食い違う供述をしているという。

お化け屋敷とすぐ溶ける屋台のかき氷に詳しい国分寺産業大学の加藤秀樹教授(香具師学)は、「お化け屋敷にマジレスとか、無いわー…」と話した。