パンダ送りつけ金をだまし取る詐欺多発  警視庁が注意呼びかけ


勝手にパンダを送りつけ、レンタル料や食費をだまし取ろうとする詐欺が相次いでいるとして、警視庁が注意を呼びかけている。この詐欺は、上野動物園に中国から2頭のパンダが贈られると報道されたころから全国的に多発し、動物園ではなく一般家庭にまで被害が及んでいる。

被害に遭った女性(47)は、「宅急便でパンダが送りつけられ、配達員が『本物アルよ』というので受け取ってしまった。しかし、次の日から一年間のレンタル 料や食費として一億円を振り込めと脅す電話が鳴り止まなかった」と話す。しかし、「届いたパンダの背中にファスナーが見えたし、顔もかわいくなかったの で、すぐに詐欺だと気付いた」という。

このケースのように事件性に気付くことは稀で、既に全国で7件、被害総額では7億9000万円が犯人グループに指定された口座へ振り込まれたという。パンダを運んで来た配達員も共犯と考えられ、警察はこの男性の行方を追っている。なお、届けられたパンダの多くは数日のうちに歩いて姿を消すという。

この話を聞いた上野動物園の関係者は、「詐欺みたいな高額を要求されたら引っかかる前に気付くはず。うちはレンタル料8000万と安いし、食費も一日で1万5000円だから不自然ではない」と話した。