200点中200点を全員正解に 沖縄産業大入試で出題ミス
沖縄産業大(沖縄県大門町)が先月25日に実施した前期日程入試の「数学」で、現在の日本では使用されていない言語が使われていたことが7日までに分かり、同大は数学受を験した全員の結果を200点で満点とした。
沖 縄産業大入試課によると、ミスがあったのは理学部、医学部、工学部と、人間観察部の数学教育専修で出題された「数学」の設問全て。記述で使用された「大校語」※という言語は、1886年に制定された「言語統制ニ関スル法令弐条」で「政府ガ定メタ公用語デアル日本語」に統一されていた。
「数学」は20点の小問10で構成されており、200点満点。数学試験を採用している学部には定員605人に対し、1265人が受験していた。
同大は、受験者全員の数学を、全て満点として改めて合否を決議。しかし、「読めない言葉で数学が解けるはずは無かった」「不合格者が出ることはおかしいのではないか」といった抗議が相次ぎ、騒動はおさまっていない。
数学の問題制作者に大校語を使用した大校民族の末裔が関わっていたと見られるが、経緯の詳細は不明。
※古代から琉球(沖縄県)の一部で使用されていた言語。1860年代に言語学者、大石博康が発見し、学術的に認知された。東南アジア系の言語に非常に良く似た特徴が見受けられるが、発生の起源については不明である。