「東ヴェネツィア市」白紙へ


今年7月に合併を控える、岐阜県の能里町と東千市が合併後の新市名として発表した「東ヴェネツィア市」に両町市民・全国から抗議が殺到、この案は白紙となった。

問題の新市名「東ヴェネツィア市」は、「東洋のヴェネツィアを目指そう」の信念の元に有馬健悟朗東千市長が提案。今年1月には両市町議会を通過し、2月10日に発表された。

し かし、その直後から「舌が回らない」「海が無いのに何事だ」「南セントレア市より酷い」などという抗議が相次ぎ、全国放送のテレビ局が取材したことで騒ぎ は全国へと発展。その後、インターネットを通じてイタリア・ヴェネツィア市へと情報は流れ、ヴェネツィア市側から「我々は好意的な見解を持たない」との通 告を受けることとなった。

「想像以上のクレームだった」(能里町役場)というとおり、全国規模で送られた抗議件数は500件余り。結局、新市名発表からわずか2日で白紙となってしまった。

地名研究家の高田真一氏は「日本の地名に、ベベチアなどというわけのわからん言葉は似合わん。住民は至極当然の行動を取ったまでですよ」と熱く語る。

今回の騒動を受けて、新市名は最終選考まで残った4つ(「東北京市」「東ベルリン市」「東千市」「東ヴェネツィア市」)を元に住民投票が行われる予定。結果は既に見えているといってもいいが、東千市長はあくまで「東ヴェネツィア市」を希望している。