ネット上で今さらなデマ拡散、「ホッケの煮付けが市場から消える」


先月後半から、ネット上で「ホッケの煮付けが品薄になる」とのデマが拡散し、農林水産庁がコメントを出す異例の事態となっている。

このデマは、「海外資本がホッケ売買大手を買収し、国内流通分まで輸出されることになった」「ホッケを煮付けるときに使う調味料が、工場の機能停止によって製造できていない」などとというもの。若者に人気のツイッターを中心に、瞬く間に拡散(より多くの人に知れ渡ること)し、8日現在、およそ500万人以上に行き届いたとみられる。

これを受け、ユーザーは「マジでヤバいっしょ?ホッケ食えねえとかマジ考えられんし」「ホッケの煮付け、探したけど確かに見つからなかった」などと反応。拡散に拍車をかけたと見られる。音楽家の笠本龍一さんも、「市場ではホッケが次々に消えている。これは嘘じゃない。真実なんです。昨日食べたホッケが最後になるかもしれない」などと同調するコメントを出している。

ネットの騒ぎの影響か、全国のスーパーでは買い占めによってホッケの煮付けが消える事態に発展。静岡県下のスーパーで鮮魚卸を担当する男性は、「煮付け用のホッケは既に在庫切れ。次の入荷はあるかどうかわからない」と困惑気味に話した。

こ うした騒ぎに対し、鷹の台産業大学グローバルコミュニケーション国際情報福祉学科教授で、きれいなサンマの食べ方に詳しい中村正志氏は、「ツイッターは文脈が無視されることがある。今さら麻生氏の発言が取り出されたのも、恣意的に発言をコントロールされたとみることもできる。過去の発言を蒸し返すツール としての活用方法の研究が期待されますね」と話した。