栃木、人口200万人維持のために埼玉を編入へ


栃木県議会は7日、県内人口が13年ぶりに200万人の大台を割り込んだことを受け、人口維持を目的として、隣接する埼玉県(同720万人)を編入する方針を固めた。8日にも、川鍋知事が会見で正式発表する。

栃木県は長らく200万人台の人口を維持してきたが、今年8月の調査では、過疎化の影響もあり199万人台へ減少(平成10年以来13年ぶり)。「人口 200万人は、田舎県と都会県を分ける最終防衛ラインだ。死守すべきラインである」(某栃木県会議員)との風潮が栃木に根強いこともあり、事態を重く見た 県議会が対策を検討していた。

そして、7日に開かれた臨時県議会で隣接する埼玉県(人口720万人)の編入が全会一致で決定。この基本 方針では、(1)来年4月の埼玉編入を目指す。武力行使も辞さない (2)あくまで埼玉を「編入」する。相互友好的「合併」ではない (3)結果、東京都 に匹敵する1000万人規模の巨大自治体となることを目標 と規定している。最終的には、首都機能の栃木移転も目指す考えだという。

同じく隣接する茨城県や群馬県の編入は見送ったことについて、記者団の質問に応えた川鍋知事は「群馬?あれは関東じゃないっぺよ。栃木は関東だでね」と語り、東京に隣接する埼玉を編入することで、「栃木は関東である」をよりアピールする狙いがあると見られる。

この一報を受けた埼玉県の上田知事は、「栃木?あれは秩父の一地方じゃないのか」と油に火を注ぐようなことを述べ、県境に陸上自衛隊埼玉第三連隊を常駐さ せることを指示した。新たな地域紛争の火種へと発展しそうな様相を呈しており、国連は同地域の「国際紛争危機レベル」を最高の「7」へ引き上げた。今後の 情勢が注目される。