ラジオの字幕放送に成功 日本ラジオ技術研究所

ラジオの字幕放送に成功 日本ラジオ技術研究所


写真=体操する少年(腋が痒いわけではない)

写真=体操する少年(腋が痒いわけではない)

日本ラジオ技術研究所は9日、ラジオの字幕放送に成功したと発表した。音声ではなく特殊な超音波を流して視神経を刺激するというもので、「完全無音のラジオ」を実現したという。

この技術は夏の風物詩「ラジオ体操」の無音化を目指したもの。会場で流す音楽に「うるさい」「近所迷惑だ」など苦情が寄せられていることを受け、抜本的な対策として研究が進められてきた。

千葉県駒野市ではジョン・ケージの「4分33秒」(無音で構成される)で体操する取り組みを始めたが、全国に普及しているとは言い難い。新技術は、騒音苦情への対応に苦慮する自治体にとって救世主となりそうだ。

日本ラジオ技術研究所によると、強力な超音波が視神経を刺激して「映像を見ている状況を作り出す」という。体験した記者は「極彩色の字幕がニコニコ動画のように流れてきて、音楽がないのにリズムまで感じられるようだ」と話す。

今後は人間を遠隔操作する超音波についても研究を進める予定で、「様々な分野での応用が期待される」(同研究所)としている。