「全米泣かせたかった」映画館で玉ねぎエキスを散布し逮捕
アメリカ・ケンタッキー州で18日、勤務する映画館の空調機から玉ねぎを濃縮した液体を散布した男が逮捕された。観客38名が目の痛みや涙が止まらないなどの症状を訴えて病院へ搬送されたという。
逮捕されたのは、ケンタッキー州パテー市の映画館「トライアングル・シアター」に勤務するダグラス・グリフィス容疑者(24)。「涙のナイヤガラ・純情旅情編」の上映中、玉ねぎから抽出した液体500mlを空調機に注入した疑いが持たれている。
玉ねぎ成分はシアター内に充満し、体調を崩す人が続出。館内にいたという男性は「まったく面白くない映画なのに泣けてきて変だと思った」と当時の様子を話す。
グリフィス容疑者は「たくさんの人が泣けば映画館の評判を呼ぶと思った」と供述しており、18日は「いつもよりエキスを入れ過ぎた」という。家宅捜索では100キロを超える玉ねぎや濃縮用の大鍋が押収されている。
「トライアングル・シアター」は「感動系」の作品を数多く上映することで知られており、14年には全米映画館経営協会から「ベスト・シアター・アワード」を受賞。警察では14年からグリフィス容疑者が玉ねぎを大量購入し始めたことを把握しており、関連を追及する方針だ。