「超コペルニクス的転回」は物事の見方が360度変わること 国語審議会が決定


国語審議会は19日、正式に認定した新語を網羅した「新・日本語」(毎年4月発行)に、「超コペルニクス的転回」を掲載することを決めた。地動説を唱えた コペルニクスの生誕540年を記念したもの。審議会の片瀬会長は「(日本語にとって)一つのパラダイム転換で、コペルニクス的転回を成し遂げるにふさわし い出来事」を自賛した。

1950年以降、毎年発行されている「新・日本語」は、今年で第64版を数える。今回は「ネット弁慶」「ふぁぼる」「ステルスマーケティング」「とりもろす」「ネトウヨ」など新たに4,000語が追加されるが、その目玉となるのが「超コペルニクス的転回」だ。

哲 学者カントの言葉を基にした「コペルニクス的転回」(「物事の見方が180度変わること」の比喩)を発展させた言葉で、「物事の見方が360度変わるこ と」を指す。「俺さ、昨日天声人語を読んでさ、マジで人生が超コペルニクス的転回して」「ネット弁慶だったけど超コペルニクス的展開して目が覚めた」など の用法が適当とされる。 2000年代初頭から使用されている言葉で、「掲載するに値する浸透度と判断」(国語審議会)した。

国分寺産業大学の山田一郎教授(現代文)は、「なんとなく頭が良さそうに聞こえるいい言葉。早速使いたい」と高く評価している。

「新・日本語」の最新版は4月下旬に発行予定。全国の小中高校に常備されるほか、一般向けに国語審議会のウェブサイトからも購入できる。価格は定価50,000円。