「ミイラ」や「絵画」偽造団体 ウストメニスタンで摘発
ウストメニスタンで、1世紀以上に渡って精巧な古美術品・物品を偽造してきた犯罪団体が摘発された。近年の記録に残る中では最大規模、最古級の偽造集団。
摘発されたのは、「歴史製作委員会」と名乗る200人規模の団体。ウストメニスタンの首都・ウクラートルの中心街に堂々と「オフィス」と「工房」を構えていたが、囮捜査で接近した捜査員らによってその実態が明らかになった。
「歴 史製作委員会」は、世界的に有名な「ウォールの壷」や「アンデルセンの邂逅」といった美術品、また「エジプトの5000年前のミイラ」などこれまでにおよ そ1万点余りを偽造していると言う。その多くは「発掘品」とされ、市場で高価に取引されている。中でも「2000年前の液晶ディスプレイ」はフランスのドゥドゥヴィエ歴 史博物館に展示されているが、偽造品であると判明した。
1600年代から存在していたと見られるこの団体は、歴史や美術、科学に詳しいおよそ200人の「メンバー」によって偽物製作を行い、その売価によって活動してきたと言う。
実際に存在する物の精巧な偽造品から、神話に登場する想像上の物まで製作して売りつけていたことから、これまでに売買された多くの美術品などの再鑑定が必要な状況。
逮捕された主犯格の男は「この地域(ウストメニスタン)は偽造のメッカだ」と語り、更なる団体の存在や被害が明らかになりそうだ。他のメンバーについては不明のままで、更なる捜査が待たれる。