「影の濃さ」に地域差 日本照度研究所が発表

「影の濃さ」に地域差 日本照度研究所が発表


写真=東京の影は35万6724smと圧倒的に濃い

写真=東京の影は35万6724smと圧倒的に濃い

光が遮られることで発生する「影」に、地域によって濃度差があることが分かった。日本照度研究所が明らかにしたもので、来月発売の科学雑誌「メガラニカ特別増刊号」に掲載される。

研究所では全国15472カ所に観測所を設置。太陽光や街路灯などあらゆる光源で生まれる影の濃さを測定し、地域ごとに集計した。その結果、影が最も濃いのは東京都で35万6724sm(スミ/影の濃度の単位)、2位は北海道で27万7810smだった。一方、最も影が薄かったのは栃木県で14sm。31smで鳥取県が続いた。

いわゆる「影が薄い県」は影の濃度が薄く、「存在感が強い」とされる東京や北海道は濃いという結果を受け、研究所では「影が薄いというのは比喩表現ではなく、実際の現象として存在している可能性が高い」と分析する。

研究所では今後、影の薄さと存在感の相関関係についてさらに研究を進める。メカニズムが解明されれば「無駄な税金を投じない効率の良い町おこし」や、「影の薄い人をうっとおしいくらい存在感のある人に変える」ことで就活業界に一石を投じることができるとしている。

だが、影が薄いことを逆手に取って存在感を増している鳥取県の一部からは「できれば研究はしないでほしい」との声が聞かれるという。