「ぽっちゃり」は55キロまで 保健委員会が決議


写真=ふくよかな体型が安心感と包容力を感じさせる国宝「縄文のビーナス」

写真=ふくよかな体型が安心感と包容力を感じさせる国宝「縄文のビーナス」

日本人の身体について審議する日本保健委員会は1日、ふくよかな体型を指す「ぽっちゃり」について、「体重55キロまで」とすることを決めた。「ぽっちゃり」の定義については長年論争が続いていたが、ついに終止符が打たれた形だ。

新定義では、「身長155センチから160センチの場合、体重53キロから55キロまで」を「ぽっちゃり」とする。これにより、定義が正式に承認される来月以降は56キロ以上を「ぽっちゃり」と呼ぶことはできなくなる。

ぽっちゃり女子」をテーマにした雑誌が創刊され、メディアで特集が組まれるなど「ぽっちゃり」を取り巻く環境は盛り上がりを見せる。しかし「何キロまでがぽっちゃりなのか」には明確な定義は無く、それぞれの自己認識と良心に委ねられる部分が大きかった。

委員会では「ぽっちゃり」とされる人物を調査した結果、6割が体重53キロから55キロだった。しかし一部に、それ以上の体重を無理矢理「ぽっちゃり」と称しているものもあり、悪質なケースでは80キロの人物が自らを「ちょいぽちゃ」と表現していたという。

こうした現状を憂慮し、明確な基準を設けることで、「ぽっちゃり」の拡大解釈と行き過ぎた商業利用に歯止めをかける狙いがある。馬場園報道官は「一度でも拡大解釈を許せば、100キロも『ぽっちゃり』になってしまう恐れがある」と指摘する。

審議では、男性委員が「深田恭子が『ぽっちゃり』の範囲だ」としたのに対し、女性委員からは「渡辺直美も『ぽっちゃり』に含むべき」と強い反対意見が出された。議論は紛糾し、女性委員に向けて「痩せられないのか」「まずは自分が痩せてから」といった心ないヤジも飛んだという。最終的には、前述の調査結果に基づいて「53キロから55キロ」案が多数決で採用された。

なお、35キロから45キロの場合は「ガリぽちゃ」、46キロから52キロは「ちょいぽちゃ」、56キロ以上は「ぽちゃぽちゃ」、70キロを超える場合は「激ぽちゃ」、それ以上は「激烈ぽちゃ」と表現する。