「重要電子文化財」を新設 ネット文化を保護へ
ネット文化の保護を目的に新設される「重要電子文化財」に「アスキーアート」と「スパムメール」が登録される見通しとなった。正式に登録されると国立現代美術館に収蔵され、年内にも一般公開される見込みだ。
指定されるのは、「(´・ω・`)」や「orz」など5種類の「アスキーアート」と、「主人がオオアリクイに殺された未亡人」からのスパムメール。7日に開かれた文化政策会議で審議されたもので、早ければ月内にも正式決定する。
会議の出席者は「(´・ω・`)」について、「非対面コミュニケーションのツールとして白熱電球レベルの発明」と高評価。「オオアリクイ」も「文学的完成度が高い」とし、両者を「ネット文化の発展を支えた歴史的に重要な作品」と位置づけた。
「重要電子文化財」の新設は、短期間で消滅してしまうネット文化の保護を目的としたもの。また、ある関係筋は「世界的に人気がある日本のネット文化を売り込むチャンス。クールジャパンの追い風になる」と別の意義も強調する。
文化政策会議では今後も登録を進める方針で、匿名掲示板で繰り広げられた「鮫島事件スレッド」、00年代に隆盛を極めた「Flash」について登録を目指しているという。