「官邸の圧力鍋」を販売へ 圧力ブーム見込む

「官邸の圧力鍋」を販売へ 圧力ブーム見込む


写真=「尋常でない圧力」で調理したビーフシチュー

写真=「尋常でない圧力」で調理したビーフシチュー

家電メーカー・旭電器は30日、会見を開き、超高圧を実現する「官邸の圧力鍋」を発表した。定価は1台350万円(税別)で、来月1日から全国発売する。

「官邸の圧力鍋」は同社が威信を掛けて開発した逸品。宇宙開発レベルの精密加工を施した部品を使い、「史上最高の圧力(同社比)」を実現した。技術の限界に挑んだ圧力鍋のため、「首相官邸に納めても恥ずかしくない製品になること」を願って命名したという。

最大の売りである「尋常でない圧力」により、煮込み、炊飯、蒸らしなどあらゆる調理法を時短化。炊飯の場合は、10分程度で「みずみずしくふっくら、噛むたびに味わい深い」という一流料理人が炊いたようなご飯が炊きあがる。ビーフシチューは1分でトロトロ状態まで煮込むことできるほか、サバの味噌煮であれば30秒で骨まで食べられる柔らかさに調理できる。

旭電器の原田社長は「『圧力』が社会的な注目を浴びており、いわゆる圧力ブームの最中に発売できることは嬉しい」とコメントしたが、直後に会見は「何らかの圧力」(事情を知る関係者)により中止となった。

同社は初回出荷分1000台の完売を見込んでいるが、「何らかの圧力で目標達成できない可能性もある」(同社広報)としている。「それは『何らかの圧力』を使った言い訳では」との記者の質問については「何らかの圧力によりノーコメント」とするに留まった。