「一日」が5時間長くなる可能性
分散コンピューティングを使った史上最大規模の天文シミュレーションで、「人の瞬き」による地球の回転速度を予測したところ、世界の「一日」が最大で約5時間長くなる可能性があるという結果が出た。従来考えられていた増加時間の約8倍にあたる。29日付の英科学誌『ニイチャー』に掲載された。
英 宇宙環境研究会議(NSSC)が資金提供する分散コンピューティング・プロジェクト『スペーシング・イニシャライズ』がまとめた。同プロジェクトは、天文 シミュレーションの計算を行なうクライアント・ソフトをインターネットで配布し、分散処理した結果を集計した。計算には、世界150ヵ国、9万5000人 がボランティアで参加し、日本からも504人が協力した。
シミュレーションでは、人間が一日にする「瞬き」の数を産業革命前の2倍という 「最悪のシナリオ」を想定した場合、一日24時間が1~5時間の範囲で増加するという結果になった。これまでの天文モデルによる予測では、「瞬きに関する日照時間を語る会」が20~40分としていたが、この値を大きく上回っている。
なぜ「瞬き」なのかについては、関係者一同口を閉ざしている。