聖地・秋葉原を世界遺産に 要望書を提出
東京都千代田区民の会は9日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産登録を目指す「秋葉原一帯の電気街と二次元産業による文化的景観」の登録要望書をまとめ、文化省へ提出した。省内での審議後、了承されればユネスコへと送られる。
推薦書では、秋葉原一帯を「文化的景観」と定義。「二次元信仰の総本山」として知られる「JR秋葉原駅と中央通り一帯」や、「秋葉原電気街」などの複数要素 で構成される。また、「リバティー秋葉原」(フィギュア造形師の技術を象徴)、「電気街通りのメイド喫茶群」(独自の飲食文化を維持)など14か所が含まれるという。
同会の吉田明彦さんは、「アキバの持つ文化的多様性、技術力の高さは眼を見張るレベル」と指摘。また、秋葉原をよく訪れるという男性は、「ここは俺らにとって聖地ですから。世界中から巡礼者が絶えないし、信仰の中心地としても重要度は高いのでは」と話す。
今回の登録活動は東京都によるものではなく、市民団体が主体。「二次元表現の規制」をめぐり二次元信徒からの反発が強い小石川都知事は、本紙の取材に対し「勝手にやればいいんじゃないのかね。結果的に東京でオリンピックが開ければ」と述べるに留めた。