東京の地下でプール開き 下水道を開放

東京の地下でプール開き 下水道を開放


写真=下水プールの出口

写真=下水プールの出口

東京都新宿区で18日、期間限定の「下水道プール」がオープンした。都会の子どもたちに泳ぎを楽しんでもらおうと下水活用協会が企画したもので、初日は多くの家族連れでにぎわった。

このプールは、JR新宿駅から都庁方面に向かって敷設された下水道の一部を開放。マンホールから内部に入ると、およそ200メートルにわたって照明や屋台が設置され、猛烈な臭い以外は地上と変わらない感覚で楽しめる。通常は水流を止めているが、雨が降ると流れるプールになるという。

下水活用協会では懸念される水質について、「過去10年間でほとんど変動していない」と話す。天候や気温に影響されないことが大きな利点とし、東京五輪の水泳競技を下水プールで開くよう関連省庁に嘆願書を提出する方針だ。

5歳の長女を連れて訪れたという新宿区の男性(34)は「近所に住んでいるが、わざわざ遠出しなくていいので嬉しい」と笑顔。長女が「白いワニが泳いでいるのを見た」というが、係員に報告すると無言で100万円を手渡されたという。

下水プールは9月下旬まで営業予定。下水活用協会は「白いワニや亀の忍者はいないので安心して泳いでほしい」としている。