「あなたは20歳以上ですか?」 選挙サイトを成人指定
ネット選挙管理部会は8日、参院選に関する選挙サイトに20歳のレーティング(年齢制限)を設定し、成人サイトとすることを発表した。未成年のアクセスを防止する目的で、この日行われた臨時の会合で決定した。管理部会の幹部は「選挙や政治への興味をいたずらに煽るような表現は極力避け、アクセスさせない体制作りが急務」と話す。
決定した施策では、各政党の選挙サイトに「あなたは20歳以上ですか?20歳以上の方はENTERを、それ以外の方はEXITをクリックしてください」などの年齢確認画面の設置を義務付けた。EXITの場合、「Yahoo!Japan」や「Google」などの検 索サイトに飛ばされる仕組みとなっている。また、未成年が「選挙」「参議院」などのキーワードを含むサイトを閲覧できないように親が設定できるフィルタリング・サービスも開始する予定。
今回の参院選から解禁となったいわゆる「ネット選挙」では、未成年による選挙活動は禁止されている。匿名掲示板やツイッターなどのSNSも対象だが、すべてを監視するのは困難なのが実情だ。
管理部会によると、特に深刻なのは未成年による選挙サイトへのアクセス。インターネットで10代の若者5000人を対象に行ったアンケートをビッグデータ解析したところ、6割が各政党の参院選特設サイトへアクセスした経験があり、そのうち3割が「選挙について詳しく知りたくなった」と回答したという。
こうした現状を踏まえ、齢確認画面の設置は9日にも完了予定。今後は書店にあるネット選挙関連書籍にビニールで封をしたり、売り場全体をのれんで覆って見えなくするなどいわゆる「20禁コーナー」化を徹底するとしている。