全長1ミリ、世界最小のダイオウイカを発見 中国
中国・先端科学技術総合大学(先科技大)を中心とした共同研究チームは23日、会見を開き、これまで見つかった中で世界最小となる全長1ミリのダイオウイカを発見したと発表した。
「海のモンスター」とも呼ばれるダイオウイカは、世界最大の無脊椎(むせきつい)動物。先日、泳ぐ姿の撮影にNHKが世界で初めて成功したことは記憶に新しい。全長18メートルにもなるとされるが、深海に生息することから詳しい生態は分かっていない。
NHKの番組に刺激を受けた先科技大の馬塞翁教授(海洋生物学)らは今月上旬、黄海の深海1000メートルから採取した海水を分析。春華堂教授(映像合成学)らと共に顕微鏡で分析した結果、およそ1ミリのダイオウイカを発見した。顕微鏡で撮影された写真は、今月の英科学誌「ヤングサンデー」(電子版)に掲載される。
プレパラートにレンズを近づけ過ぎて割ってしまったためこの個体は失われたというが、馬教授が大連市内の魚市場で発見した「ほどよく育った世界最小のダイオウイ カ」が報道陣に公開された。30センチ程度の通常のスルメイカにそっくりの外見で「味もスルメイカによく似ている」(春教授)が、スルメイカそのもので あることは否定した。
研究グループでは今度、この「ほどよく育ったダイオウイカ」を大連市の特産物として売り込んでいきたいとしている。来月には、一連の流れを追った特別番組が極東福来電視台で放送される予定。