若者の投票率、依然として低水準 10代は0%


全国で投票が進んだ第46回衆院選は、16日午後8時に締め切られ、即日開票される。深夜にも大勢が判明する見通しだ。

今回の選挙では、現行憲法・制度下で最多となる12党が候補を擁立、1504人が立候補している。民主党を中心とした政権の継続か、自民党が政権を奪還するのか、あるいは 「第三極」の躍進の可能性は―と今後を左右する選挙として注目が集まったが、投票率は低迷。最終的な投票率は60%前後となり、民主党が政権交代を果たした2009年の69.28%から10ポイント近く下回る可能性もある。

総務省が発表した午後7時時点の年代別投票率では60代・70代が70%超と最も高く、50代(60%)、40代(54%)が続いた。

一方で30代は50%以下の見通しで、20代は40%前後と低調。10代に至っては戦後最低タイの0%を記録するなど、若者の選挙離れは深刻だ。

衝撃の10代投票率0%という結果を受け、総務省では今後、投票率向上へ向けた施策をまとめる方針。投票所で人気アーティストの握手会を開いたり、投票所入場券にCDを付ける案を検討している。

選挙に詳しい立川工科大学の吉村秀人教授(選挙学)の話
「先 進国の中で、若者の投票率がここまで低い国はない。戦後、普通選挙制度を実現した歴史を若者ひとり一人にしっかりと認識してほしい。対策としては、企業の 人事担当者がTwitterやFacebookで投票に行ったかチェックしている、という情報を流せば、就職活動に必死な20代は行くようになるのではないか」

紙面版

紙面版