「都議選の被選挙権を」 埼玉県民が訴え

「都議選の被選挙権を」 埼玉県民が訴え


写真=東京と埼玉を隔てる荒川

写真=東京と埼玉を隔てる荒川

東京都議選は2日、午前7時から投票が始まった。東京五輪や築地市場などの争点に加え、国政への影響も大きいとされる今回の都議選。全国的な注目を集める中、埼玉県民への被選挙権を求める活動が注目を集めている。

活動を始めたのは有志で作る「埼玉一番の会」。代表の桂木慶彦さん(58)は「東京都の政策が周辺自治体に与える影響は非常に大きい」と指摘。「すでに池袋は埼玉県民が実効支配しており、被選挙権がない現状がおかしい」とも主張する。

「埼玉は労働力を東京へ提供してきたが、見返りはほとんど無かった。これからは一方の搾取ではなく、互いが共存する道を探りたい」と話す桂木さん。認められれば自身も立候補する予定で、「荒川通行税の引き下げなど、埼玉県民をファーストにした公約を掲げたい」と意気込む。

これに対して東京選挙運営局は「池袋が完全に乗っ取られる」と危機感を募らせており、被選挙権の実現性は低い。活動を知った都民の「反埼玉感情の高まり」も懸念され、新たな火種となりそうだ。

桂木さんは「神奈川県町田市が参政権を勝ち取った経緯もあり、埼玉も実現できるはず」と話す。今後は千葉県など同じ主張を持つ自治体と連携しながら、次回選挙に向けて署名活動を行うという。