雇用調査委、ブラック企業の優遇制度を提言


写真=ブラック企業

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雇用調査委員会は9日、雇用対策に関する政府への緊急提言をまとめた。黒字経営で優良な企業を「ブラック企業」と定め、社名公表を求めていく。また、国内企業の「総ブラック企業化推進計画」を主要政策として掲げることも盛り込んだ。

調査委は深刻化する就職難に対して「黒字経営を実現している企業、いわゆるブラック企業がより成長し、経済と雇用をリードすることが重要」と指摘。その上で「国を挙げてブラック企業を支援する体制作りが求められる。『オールブラック・ジャパン』が合言葉だ」としている。

具体策としては、(1)政府主導によるブラック企業就職説明会の実施、(2)ブラック企業への助成金、(3)労働基準法の部分的緩和など法的優遇措置、などが挙がる。こうした支援に対し企業側は、就職難に苦しむ若者やニート数千人を雇用する義務を負う。ただし、その賃金は国が肩代わりするという。

就職活動中の男子大学生(23)は「ブラック企業とは劣悪な労働環境で激務を課す悪魔のような企業だと思っていたが、勘違いだったようで安心した。これからはネットを駆使して、ブラック企業を中心に試験を受けたい」と意気込む。

今回の提言には、ブラック企業側も歓迎の意向を示している。「居酒屋業界一のブラック企業」を自認するW社代表は、「(調査委は何か勘違いしている気がしな いでもないが)当社は安心と信頼のブラックっぷり。いかなる手段を使ってでも黒字にするノウハウを全国に広めたい」とし、自らが講師となる「精神鍛錬勉強会」の開催を調査委に求めていくことを明かした。