消費税「一括納付」導入も 税務検討会議
有識者で作る税務検討会議が、消費税の「一括納付」導入を検討していることがわかった。一括納付後は税抜き価格で買い物できるため、消費者の負担感を抑える狙いがある。
検討されている方法は、一年間に支払う消費税の合計額を予想し一括納付しておくというもの。納税額は所得や預金、消費活動履歴(ネット通販含む)をマイナンバーによって抽出して算出し、ハガキで郵送する。
会議の出席者は、「一括納付しておくことで、税抜き価格で買えるお得感を味わえるはず」と説明。消費者の気持ちを重視した「おもてなし政策」であることを強調する。
税務検討会議では「年収600万円・30代・独身の会社員男性」をモデルケースとして想定しており、この場合は50万円の納税義務があると試算。納税後の消費活動もマイナンバーで管理し、納税額を超えた場合は追加で支払う必要があるが、下回った場合は見て見ぬ振りをする方針だ。
消費税の脱税が引き起こされるとの指摘もあるが、違反者には追徴課税として消費税率150%を課したり、ネット通販の購入履歴を公表することも検討。税務検討会議は内閣府や財務省と無関係だが、導入へ向けて関係省庁へ働きかけを強める方針だ。