日本のサービス残業にノーベル経済学賞を 経営者が提案


写真=署名サイトは社員に命じ、1時間で作らせたという

写真=署名サイトは社員に命じ、1時間で作らせたという

日本独自の労働文化である「サービス残業」をノーベル経済学賞に推薦する運動が注目を集めている。経営者を中心に賛同を集め、インターネット上の署名サイトには1万人を超える支持が集まった。

提案したのは、東証一部上場の牛丼チェーンを経営する黒田弥太郎さん(59)。「日本の経済発展を支えたのはサービス残業。経営者にとって、定額で無限の労働力を生み出す魔法の資源だ」と話す。自らの会社が成長できたのも、創業から常態化しているサービス残業のおかげだという。

黒田さんの会社では、明文化はされていないが事実上強制の早出出勤、社訓の暗唱を指導している。その一方で、社員保護のために「一日の労働上限は24時間」を遵守。「入社一年目から管理職に抜擢」を売りに明るくアットホームな会社を目指している。

しかし昨年、同じ飲食業界の企業がサービス残業を強制したとして労働組合に訴えられたことに危機感を募らせた。司法の権力によって「日本経済を支えるサービス残業の伝統が潰されてしまう」と考え、違法化される前にノーベル経済学賞に推薦する運動を始めた。

この運動はサービス残業を愛する経営者から支持を集め、全国に波及。大手居酒屋チャーンや衣料メーカー、ハンバーガーチェーンの社長がSNSで賛同を表明するなど話題を呼び、来月にも推薦書を提出する。

黒田さんは「サービス残業が無くなれば今の社会は崩壊するだろう。報酬の無い労働を容認できる日本の暖かさを世界に発信したい」と意気込む。「受賞したら、どんな服装で授賞式に行こうかな」と笑顔で語る姿が印象的だった。