「ピンク=女性」は差別? 戦隊もの、カラー統一へ


番組内容協議会は23日、人気のテレビ番組「戦隊もの」について、登場人物のカラーを「白(無色)」に統一するよう求める指針を取りまとめた。指針に強制力は無いが、制作するテレビ各局へ広く呼びかけていく方針。

いわゆる「戦隊もの」とは「若者が徒党を組み、敵対する相手を倒す番組」のこと(「テレビ番組事典」より)。子どもだけでなく、大きなお友達に至るまで幅広い人気を誇っている。

登場人物は個性によって5色に分類され、「赤」が熱血リーダー、「青」は冷静沈着、「黄」はお調子者、「緑」はメカに強い、「ピンク」は紅一点というのが定番。今回の指針ではこのカラーリングを廃止し、「光の三原色も交われば白になる」ことから「白」への統一を求めた。

協議会に出席した委員からは「林家ペー・パー子の両氏を見ればわかるように、ピンク=女性の決めつけはよくない。ピンクのリーダーがいてもいいのでは」「個性を伸ばす教育が叫ばれる時流に逆行し、色によって個性を押し付けている印象」「色を選ぶ自由が必要だ」「私はピンクが嫌いだ」など、批判的な意見が多く出されたという。

またモデルケースとして示された登場人物案では、「主人公は特定の色の染まらない自由な思想を持つ5人の若者で全員が無色ならぬ無職。世界を変えようと思い立ち、真っ白なタイツに身を包んで立ちあがる」としている。

この指針を聞いた番組制作会社の男性は、「世界を変えるために活動する白タイツの集団を、果たして子どもたちが見たいと思うのかどうか疑問だ」と素直な心情を明かした。