宇佐野選手が移籍破約に 「USANO」を問題視か


写真=宇佐野選手のローマ字表記

写真=宇佐野選手のローマ字表記

来季の米・大リーグ移籍を目指し、昨季オフから数球団と交渉を重ねていた宇佐野洋平投手(27=横浜ベイスターズ)が、契約成立直前で破約されていたことが明らかになった。代理人のデレック・アボット氏が語った。今季、宇佐野投手は14試合に先発し7勝3敗2.23だった。今回の騒動を受け「人権の侵害であり、国際法廷へ持ち込みたい」と大袈裟な談話を発表した。

同氏によると、契約を破約したのは「ア・リーグ西地区の強豪」で、宇佐野投手の名前が影響した。「宇佐野という名字は、ローマ字表記でUSANO(アメリ カ・ノー)だ。熱烈な愛国主義者の多く住む本拠地でこの登録名を使用するのは危険と言うことで、球団側から申し出があった」

この交渉は大リーグの移籍期限である先月31日までに成立する見込みだったが、今季中の移籍はあきらめざる得ない状況となった。宇佐野投手はあくまで名字での登録を望んでおり、他球団との交渉を再開している。

日 本人の登録名に関しては前例としてイチロー選手らがいるが、近鉄バファローズからLAドジャースに移籍した島津義次外野手が、登録名を「Nihon−Ichi−Dasya」として論争を巻き起こした。また、自らの登録名をオークションに出し、Sonyが広告として落札した吉村俊一郎投手(西武ライオンズ)らがいる。

スポーツジャーナリスト:二宮不純氏の話
「過去、日本のプロ野球には『Bob Owchinko』という名前のおかげで契約できなかった外国人選手がいた。登録名は慎重に決定すべきだった」