縄文式タイヤが出土 タイヤのルーツ解明か


写真=縄文が特徴的なタイヤ

写真=縄文が特徴的なタイヤ

滋賀大津大学とケンブリッジ大学の共同研究チームは14日、滋賀県鹿戸市の石橋遺跡で、縄文時代中期のものと見られる大量の縄文式タイヤ(写真)が出土したと発表した。タイヤは装飾的で、デザイン的な面から見ても縄文時代を象徴するものだという。

タイヤが出土したのは、鹿戸市の石橋遺跡。国道沿いのブリッジストーン廃タイヤ場の脇にある縄文中期の遺跡で、大量に見つかった。タイヤには縄文時代の土 器などに特徴的な縄文(縄でつけた文様)が見られ、大きさは約60センチだった。ゴムを使用しているなど現代のものと非常に良く似ており、関連性が強いと 見られている。

車輪すらなかった当時のタイヤの使用方法などは謎だが、大津大学の梶村教授は縄文人の「ドライブ・ライフ」を指摘。悠々自 適にドライブを楽しんでいたとする「超自動車説」を主張している。5500年の車輪の歴史を覆すことや、ゴム製のタイヤが縄文時代の遺跡から発見されること自体を疑う意見もあり、慎重な研究が期待されている。

突然の大発見に、近隣の人々も驚いている。遺跡に隣接する廃タイヤ置き場の管理人男性は「廃タイヤ置き場はもう余裕がないくらいいっぱいなのに、いい気なものだ。何個も転がっちまって仕方ない」と興奮して語った。

梶村義男教授は「今考えるべきことは、タイヤがなぜあるのかということよりも、どうやって使ったのか、だ。プロセスよりも結果を求めるつもり」としている。