世界初の「口臭認証」搭載スマホ、発売へ
イギリスのスマートフォン開発大手・エリック&グレアム社が、「口臭」による本人認証システムを搭載した新型スマホを発売することが3日、わかった。同社は「セキュリティの決定打になる」とし、業界標準化を目指す。
このシステムは、口臭の成分を分析することで個人認証するというもの。送話口に向けて息を吐き、事前登録した本人の口臭と一致すればロックが解除される。口臭は「通常時」「寝起き時」「ニンニク料理を食べた時」「一週間歯磨きしなかった時」など、シチュエーションに応じて最大5種類まで登録できるという。
登録された口臭はデータベースで管理され、ボタン一つで再現する「臭い調合機能」も備えている。サポートセンターに連絡すると送話口から口臭を発生させることができ、スマホ紛失時に臭いを手がかりに探せる仕組みだ。
エリック&グレアム社は開発理由について、「口臭は個人差が激しく偽装は不可能。指紋や顔による認証よりもセキュリティ能力は高い」と説明。当初は「おなら認証」も開発候補に挙ったが、「ロックを解除したい時、おならが出ないとも限らない」ことから断念したという。
世界初の口臭認証搭載スマホは、今夏に全世界同時発売の予定。一部の専門家は口臭データが流出した場合の影響の大きさを懸念しているが、エリック&グレアム社は「そもそも口から出ている臭いなのだから心配しすぎだ」としている。