新スポーツ「相模」が人気 礼儀・節度を競う
*この記事はフィクションです
神奈川県発祥の新スポーツ「相模」(さがみ)が人気を集めている。公式ルールができて3年で競技人口は1万人を超え、昨年末には初の全国大会も開催された。
「相模は礼儀と節度を重視するスポーツ」と話すのは、日本相模連盟の杉田会長。「この競技は対戦相手に失礼な行動を取った時点で負けになる。競技中にスマホをいじったり、上下関係を無視した言動は即失格だ」という。
近年は様々なスポーツで不祥事が発覚していることもあり、相模は相手の身体に触れることは厳禁。高齢者も安心してプレーできるとあって人気が急上昇した。
だが、競技者の平均年齢は65歳を超え、若者はほとんどいない。伝統を重んじた保守的なルールが旧態依然と捉えられているためだ。
「相模は相手を思いやり、嫌な気分にさせない技術を磨くことが究極の目標だ。目上の人を敬う伝統を学ぶことは、若者にとっても実社会で役立つと思うのだが・・・」(杉田会長)
相模連盟では今後、日本伝統の「空気を読む」や「忖度」も明文化してルールブックに記載することも検討。「礼節は上司世代にウケが良い」として就活生に向けたキャンペーン展開も視野に入れているという。
*この記事はフィクションです