桜の開花観測、目視から人工知能へ 気象観測局
気象観測局は24日、これまで目視によって判断してきた桜の開花宣言を完全機械化する方針を固めた。
開花宣言は通常、「標準木」として定められた木を気象観測局の職員が目視し、いくつか咲いていれば「開花」と判断する。だが近年、標準木と職場を何度も往復することの無駄が指摘され、対策が急がれていた。
また、職員側からの要請も背景にある。目視担当となった職員は日中、何度も標準木を見に行く必要があり、「春の日に何度も木を眺めていると仕事のやる気が失せる」「街の人から仕事をしていないかのように見られる」などの意見が出されたという。
気象観測局はこうした事態を受け、当初は天下りしてきた職員を「目視専任職員」として設置する予定だったが、「木を見るだけで年収2000万円とは何事だ」とのオンブズマンの指摘を受け断念。
引き続き対応を協議した結果、桜の開花を自動で観測する最新人工知能の開発に着手した。この人工知能は桜の様子を4K画質で24時間録画するほか、ドラム式全自動洗濯機やスマートフォンと連動した電子レンジ、デジタルフォトフレームなど様々な機能を搭載する予定だという。
気象観測局では開発にかかる特別予算として5千億円を計上。国内外の高等教育機関、研究所、専門家らを交えた特別チームを編成して来年度の運用開始を見込んでいる。