事故に遭い続けた男性が引退へ イギリス


25日、ロンドンで自動車事故に遭い続けたエリオット・ブラウンさん(74)が引退、4代目「轢かれ男」を息子のジョンさん(24)が襲名した。エリオッ トさんは、初めて事故に遭ったという記念すべきブルーク通りで行われた引退セレモニーで、「何でも続ければ価値は出る。デマゴークみたいなものだ」と話して観衆を沸かせた。

自動車社会のロンドンは「30に1人が自動車事故に遭う」といわれており、エリオットさんは1951年から55年間に渡って一日も休まずに遭い続けてきた。エリオットさんの父親であるジョージさんは2代目で、「轢かれ男」の歴史は100年以上になるという。

自身の被害回数は9万9999回で、セレモニーでは10万回目に挑戦した。詰め掛けた3000人の市民が見守る中、ジョンさんの運転するフェラーリに激突したエリオットさんは「これで、やっと終わりなのか」とつぶやいて失神するなど、広場は和やかな雰囲気に包まれた。

しかし、帰宅する際に日本車に激突して10万1回となったことについてスポークスマンは、「もはや、自動車に轢かれない生活はありえない」という本人の声明を発表した。