「ご注文の品」発売へ 注文に応じて変化
食品大手のエイボー(東京)は、顧客の注文に応じて自在に変化する新食材「ご注文の品」を一般向けに発売することを発表した。価格は一食あたり1000円程度になる予定で、今後の幅広い利用が期待される。
この食品は注文を受けて数十秒後、自動的に注文された食品へと変化するもので、難しい操作は不要。音声が認識でき、食品自らが「考えて」変化するという。現在対応している言語は日本語だけだが、今後の世界進出によってはバリエーションも開発される見込み。
発表会見でボガ・ノエル部長は「これまで、食品で『こちらがご注文の品になります』と言われても、実際に『なった』ことは一度もない」ことを開発理由に挙げた。「今回の商品は生物ではありませんし、健康上特に問題なるような原材料も使用していません」という文言の誓約書も読み上げられたが、原材料はおろか製作工程、試食結果など詳細は一切明かされなかった。
しかし、記者団に振る舞われた「ご注文の品」は美味しいと好評を博すなど、製品化に向けて問題は無い模様。変化する様子は「むくむく」という形容詞が最も適切だと言い、裂きイカからハンバーグまで何でも変化できたと言う。製品化後はコンビニやレストランなどでの販売が見込まれ、食品に新たな可能性が広がる(同社)としている。
その一方で、動物愛護団体「人間と動物の共生を目指す人々会」は「思考能力のあるものを食べるために開発することは動物虐待」と反発し、「ご注文の品」のペット利用を求めている。