エッフェル塔の柱に鉄工の日記を発見


写真=エッフェル塔

写真=エッフェル塔

フランスの観光名所のひとつとして知られる、パリのエッフェル塔。このエッフェル塔の地上251mの鉄筋から、建設当時の職人の「日記」が発見され、話題になっている。

最初に、この日記を発見したのは、今年11月に行われた改修工事で同付近を担当したオリヴィエさん(23)。「最初は、錆かなにかの汚れに見えました。ですが、近づくとそれは文字だったのです」。

この発見を聞いた現場監督は、すぐさまパリ市役所へ報告。その後の精密な調査の結果、これは1887年にエッフェル塔の建設に当たった”グスタフ・シラク”という男性のもであることが判明した。同市教育学術委員会によると、内容は建設の様子や、当時の社会情勢と多岐におよび、「1800年代後半を知る貴重な資料」だと言う。

知 らせを受けたグスタフさんの孫、シャロンさん(63)は「おじいさんは、鉄工として誇りを持っていたと聞いています。エッフェル塔の建設へ携わったこと を、いつもうれしそうに話してくれました。ですが、日記のことは言いませんでしたね。感慨深いです」と、驚いた様子だった。

エッフェル塔の改修工事は予定通り終了したが、この部分は写真に撮られ、孫のシャロンさんへ渡された。また、資料的価値からパリ市内の「近代建築美術館」に展示されることになった。