間違い電話で「殴れ」と指示した男


13日、ハリウッドのビバリーヒルズで「間違い電話で事件を起こした」として男が出頭、警察は「間違い電話先」の行方を捜している。

ロサンゼルス市警に出頭したのは、IT企業役員のフレデリック・ジョーンズ氏。ジョーンズ氏は13日、妻のジェシカさんとレストランでの昼食を約束していたが、取り決めの12時になっても彼女は現れなかったという。

「1時間オーバーの13時になった時、私は怒りに任せて自宅へ電話を掛けることにしました」

そして、電話に出た自宅の執事に『妻はまだ家にいるのか』と問いただした後、耳を疑うこととなった。

「奥様は若い男と一緒にいます」と答えたと言う。これに「輪を掛けて逆上してしまった」ジョーンズ氏は、「寝室に防犯用の携帯こん棒がある。それで、男を殴り倒してやれ」と指示。数分後、執事は「殴ったところ、男は意識を失っています」と戻ってきた。

それを聞いて、「こん棒は、取り合えずプールにでも沈めておけ」と指示したジョーンズ氏は、この2度目の耳を疑うことになったのだった。執事は「え?このお屋敷にプールはありませんが…」と言ったとのこと。

ここでやっと、電話番号を間違えたことに気付いて不安を感じたジョーンズ氏は、警察へ出頭。あくまで「逆上した中での単純な過ちの積み重なり」と釈明している。電話を切ってしまったために間違い電話先が不明のまま。そのため、警察は「若い男が執事に殴られた」家の住人は名乗り出るよう呼びかけている。

ちなみに、ジェシカさんは約束どおり12時に到着。レストランの場所を間違えていたのはジョーンズ氏だったと判明し、ロサンゼルスの新聞は「レストランと電話番号は犯罪の元」「誤解が二人を別つまで」などと一面で報じた。