万引き犯の3Dデータ販売へ フィギュア化も
マンガやフィギュアなどの中古グッズを販売する「まんたらけ」が万引き犯とみられる画像をネットで公開すると警告していた問題で、同社は13日未明、公開中止を明らかにした。警視庁から要請を受けたためと説明している。
この問題は今月4日、同社中野店で25万円相当の「鉄人28号フィギュア」が万引きされたことを受けたもの。12日までに返却しない場合は犯人の顔が写った防犯カメラの画像を公開するとしていたが、「警視庁から捜査に支障があるとして中止要請があり、お客様からも批判的な声が多く寄せられた」(同社広報)ことから公開中止を決めたという。
同社はその一方で、犯人の画像を見ようとする人々からのアクセスでホームページが一時的にパンク状態になったことを重視。犯人には潜在的かつ爆発的な集客力があるとして、防犯カメラの画像を元にした「万引き犯の3Dデータ」をダウンロード販売することを決めた。3000円支払って3Dプリンターに取り込めば、万引き犯をプリントして自宅で楽しむことができる。
また、3Dプリンターが無い人に向けて「万引き犯の特製フィギュア(20分の1サイズ)」を250体作成。一万円以上の購入者に「特典」としてプレゼントし、情報提供を呼びかけるとともに失った25万円を回収するとしている。
万引きGメンと木の実ナナについて詳しい秋葉原産業大学の虎之穴たかし教授(経済学)は「今回の問題は『犯人の顔を見てやろう市場』の大きさを示している。人々に下世話な好奇心がある限り、この市場は新たなビジネスチャンスとして成長を続けるだろう」と指摘する。