ポルトガル「藻」騒動 ついに人間へ
年末のポルトガルを賑わせている、「ナカトリャの緑軍団」。それが、ついに人間へと標的を変えた。
これは11日朝、会社へ向かっていたポスカ・カルロスさん(29)が発見した。ナカトリャ地区の中心地、セント・ヘラロス寺院の前で、この状態で固まっていたと言う。「そりゃあ、最初見たときは驚いたよ。今見ても驚くけどね。自転車のくせに、倒れないのも不思議さ!」
この「人物」は、恐らくこの寺院前の朝の自転車散歩が日課だったと言う・セトル・サスライさん(60)と見られている。サスライさんは、昨日いつもの通り出発したあと、行方不明となっていた。彼の妻サランダさん(62)は「信じられないわ。私は待ってる。まだ彼の朝食はとって置くもの」と感情を抑え切れていない様子だった。
この後、サスライさんは市当局によって「生死の確認と治療のため」、カルローナ病院へ移送された。診察の結果、生存しているといい、藻の除去作業が始まった。
10日に市によって「人間への危険性」が発表されたが、既に「感染」している人物が発見されたことで、市側の対応の遅れが非難を浴びそうだ。