新千円札、肖像は赤瀬川原平さんに 政府・日銀

新千円札、肖像は赤瀬川原平さんに 政府・日銀


写真=赤瀬川さんによる「大日本零円札(本物)」

写真=赤瀬川さんによる「大日本零円札(本物)」(本物)

政府・日銀は17日、肖像画を前衛美術家の赤瀬川原平さんに変更した新デザインの千円札を発行すると発表した。来年をめどに流通させたい考えだ。

日銀によると、デザイン刷新は増え続ける紙幣の偽造に対抗するため。千円札は一万円札や五千円札と比べて偽札が多いことから対策が急がれていたが、新紙幣発行で抜本的解決に乗り出した格好だ。

新千円札の肖像画は、前衛美術家として評価が高い赤瀬川原平さんで調整している。前衛的パフォーマンス活動の他、千円札を仔細に観察して200倍に模写した作品、千円札を一色刷りした作品など「オブジェとしての紙幣」に関心を抱いて制作した一連のシリーズが知られ、小説『父が消えた』は芥川賞を受賞。近年も著書『老人力』がベストセラーとなった。

実際のところ赤瀬川さん本人との交渉はまだ行っていないというが、日銀は交渉成立に自信を見せる。偽造防止の特殊技術として赤瀬川さんの作品「大日本零円札(本物)」をデザインの一部に採用する予定で、200倍に拡大した千円札を初回限定版として発行する案もあるという。

日銀幹部によると「世界的に知られる赤瀬川さんを採用することで、日本の文化水準の高さをアピールする狙い」があり、史上初めて存命中の人物が起用される。赤瀬川さんは上記の千円札シリーズで過去に起訴され有罪判決を受けているが、「芸術であるから実質的に無罪」(日銀幹部)として不問に付す考え。