「打った、打ったね」 王監督が最年長本塁打


信じられるだろうか。65歳1ヶ月でホームランを打つ。

3日、福岡ドームで行われたソフトバンク対オリックス戦でのこと。王貞治監督にとって80年の現役引退後初のホームランは、チームを同点に追いつかせる殊勲弾にもなった。

主砲のバティストーツが骨折するなど、内野手の相次ぐ故障でここ数日は厳しい采配が続いていたソフトバンク。7回裏、1点を追うチームで、一塁手の宮部が負傷退場。交代要員は既に居らず、王監督自らが守備についた。ウグイス嬢の「選手の交代です。ファースト宮部に代わりまして、王貞治」の声が響くと、一瞬ドームは沈黙。しかし、直後に歓声に包まれた。

ファースト強襲の当りを好捕するなど、20年のブランクをまったく感じさせない守備を披露した後の8回裏第一打席。オリックス海道の142キロストレートを一本 足打法で振りぬくと、ボールはライナーでライトスタンドへ飛び込んだ。守備で登場したとき以上の大歓声で溢れたドーム内では、王監督の往年の応援歌「光り 輝き 栄冠映える ああ不滅なり伝統(れきし)を担う 王貞治」が合唱された。

これは、これまでの最年長ホームラン記録(45歳5ヶ月)を20歳近く上回る大記録。また、大リーグの現役最年長記録(56歳)すら通り越している。これで、通算は869ホームランとなった。

自らのバットをきっかけに勝利した試合後、取材陣に対して「打った、打ったね」と笑顔で語った王監督は、今日の長嶋茂雄ジャイアンツ終身名誉監督復帰に対して何らかの影響を与えたことは間違いない。街のソフトバンク、ジャイアンツファンは「打った、打ったね」を連呼する姿が多く見られ、流行の兆しだ。

肝心のホームランボールは、まだ見つかっていない。